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労働契約の解約

カテゴリー 2019年01月24日

1.労働契約の解約

「会社を辞めたいと考えているが、社長が辞めさせてくれない。どうしたらいいのか」といったご相談に対応させていただくことがあります。

そこで、今回は、労働者の側からの労働契約の解約に関する法律についてご説明致します。

 

2.使用者側からの解約と労働者側からの解約

まず、労働契約の解約には、使用者側から行うものと、労働者の側から行うものがあります。

このうち、使用者側から労働契約を解消することを「解雇」といい、解雇には法律上の制限(解雇が認められる要件)が課されているため、使用者が自由に解雇することは認められていません。

他方で、労働者側からの労働契約の解約は、使用者の解雇に比べれば比較的自由に認められています。

これは、労働者の職業選択の自由という憲法上の権利の実現という観点と、解雇は労働者の生活の基盤を一方的に奪うものであるため使用者側により強い制限をかけるべきとの判断が基になっています。

 

3.労働者側からの解約

では、労働者からの解約は、具体的にどのように認められるのでしょうか。

 

(1)期間の定めのない場合

まず、一般的な正社員など期間の定めがない労働契約の場合、労働者は、原則としていつでも解約の申し入れをすることができ、解約の申し入れをしてから2週間(予告期間)が経過することによって、労働契約は終了します(民法627条1項)。

この解約の申し入れは、理由を問いませんし、使用者の承諾も必要としません。そのため、労働者は、自身の自己決定で会社を辞めることができます。

(2)就業規則との関係

この解約の申し入れに関して、「就業規則の定めで退職の申し入れは1ヶ月前に行うこと」など、法律が定める2週間より長い予告期間が定められている場合があります。

このような場合、就業規則と法律とどちらが優先するのかということが問題になりますが、そのような就業規則の定めは、法律よりも労働者の権利を制限する内容となるため、法令に反するものとして、法律が優先するものと解されます(労働契約法13条)。

したがって、就業規則で2週間よりも長い予告期間が定められていても、法律どおり、解約の申し入れをして2週間が経過することで退職することができます。

(3)月給制や年棒制の場合

なお、月給制(欠勤や遅刻等があっても賃金の減額がないもの)の場合には、月の前半に解約の申し入れをすること(民法627条2項)、また、年俸制の場合は、3ヶ月前に解約の申し入れをすることとされています(民歩627条3項)。

(4)期間の定めがある場合

次に、契約社員など契約期間が定められた労働契約の場合、原則として、その期間の途中で解約をすることはできません。

ただし、契約期間が1年を超える労働契約の場合は、雇用の開始から1年を経過していれば、労働者がいつでも労働契約の解約をすることができます(労働基準法137条)。

さらに、労働者の側に、「やむをえない事情」があれば、1年を経過していない場合であっても契約の解消が認められます。

以上が、労働者からの労働契約の解約についての法律の定めになります。

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